DEATH NOTE
2006年6月17日 映画…捕まえてみろ
…殺してみろ
「DEATH NOTE」
本日より公開のこの作品。
えー、まぁ、こちらも当り前のようにネタバレを含んだ感想を書くので、知りたくない人はこれ以降を読まないよう注意してください。
上手くまとまるか不安ですが。
えーと、まず先に言っておきますが、僕は原作を連載で読んでいたし、むしろ読み切りの時から気に入っていた作品だったので、それなりに思い入れがあります。だからこそ、この実写映画化されたことは非常に驚いたし、嬉しかったんですが、やはり原作があれだけ作り上げた世界というものがあるので、不安な部分もありました。
それで、厳しくいこうと思うんですが(というか厳しくならざるを得ないっていうのもありますが)感想を書こうと思います。読んでいる方は多分観たと思うので、解ってもらえるとは思います。観てない方には、これを判断材料にしてもらえると良いかなと。しかし、僕は、こういうレビューって基本的には『オススメする映画』としてやっているので、「観ない方がいい」とか「全然ダメだった」とかマイナス部分ばかりを言ったりはしません。それはレビューでも何でもない、ただの悪口ですからね。良い所もあるからこその感想です。
冒頭、いきなりキラの裁きが行われていくシーンから一気に世界へ引き込む演出は素直に凄いと思いました。当然、今までは漫画でしかそのビジュアルが無かったわけで、そこには動きというものが無いから、心臓麻痺で死んでいく姿を最初に持ってくるというのはかなり引き込まれますね。
そして、その理由付けとしてライトが出てくる。デスノートを拾った天才が、世の中を変える為に犯罪者を裁いていく。漫画の絵、つまり小畑健の絵ですが、イメージはそこからきているので、やはり藤原達也は太く見えてしまいますね。その違和感がどうしてもぬぐえないので、気になってしまいます。それ以外は結構、皆嵌っているとは思うんですが。でも流石に演技の方は抜群に上手いです。これは演出の問題ですが、キャラクターの性格が曲がってしまっている事(後で書きますが)を除けば、凄く良いです。演技といえば、L/竜崎の松山ケンイチは凄いですね。静止画も動けば印象が変わるもので、動きがかなりLっぽいです。喋り方も含めて、かなり忠実に再現していたと思います。
リュークがCGという事で、心配していたんですが、これも慣れれば違和感がありません。というのも、やっぱり最初はちょっとCGっぽさが頭の中に残っていて、テカテカしてたりするんですよね。外のシーンは割りと奇麗なんですけど。あと、予想していたよりリュークの動きが激しくて、それで少し違和感はあります。声の方は良かったんじゃないでしょうか、中村獅童。ハマってたと思います。
オリジナルキャラクターである秋野詩織が居る時点で、シナリオにも変更点が出てくるのは解っていたので別に言う事はありませんが、これがあまり良いように作用しませんでしたね。
まぁ、これは全体的に言える事なんですけれども、キャラクターの性格・言動が違うと思うんですよ。ライトもLもそうなんですが、原作での内面の心理を出していないせいで行動に説得力が欠けているし、おまけに原作とは違う検証でそれをやってのけてしまうので頭が良いようには見えないんです。ライトの行動も、かなりガードが緩い印象があるし、Lも証拠で動かず、自分の直感で動いていたりして、漫画読んでいる立場としては「え?」ってなるんです。せっかくここまで世界観を作ってるのに、キャラクターの性格が幼い感じになってしまっていて、見るに耐えない所もあります。
隠しカメラ設置にしても、「ここまでやるのか!」という場面(リュークが全てのカメラを探して教えるとか)も無かったりして、漫画を読んでいて驚いた部分が再現されていないのは非常に残念です。単純に実写化するんだったらそれで良いと思うんですが、やはり心理戦あっての本作品だと思うから余計に。
詰まる所言いたいのは、変な手入れをしてしまってねじまがった、という事。前後に分けて、ラストもオリジナルにしてってそこまでやるんだったら、徹底的にやってもらいたかったです。原作読んでるから解るけれど、これを初めて観て、デスノートを知った人からしたら多分、何をやってるのか解らないっていうシーンが続いて辛い気がします。説明が後からついてくるので。
南空ナオミも、行動が全然違うのは良いとしても、あれでは全然頭使っているようには思えません。冷静でもないし。
それ以外の、展開とか映像に関しては良かったので、惜しいです。この映画においてライトとLは絶対の要なので、キャラ(その内面)はきっちりして欲しかったです。やっぱり、危ない橋を渡りすぎな所ありましたよ、ライトは。やらないような事をやっていたし。
良かった所半分、気になった所半分といった感じでした。でも、引きは上手いと思います。次が観たくなる構成だし、上手く盛り上がりましたね。後編は恐らくほぼオリジナルシナリオでしょううから、そっちの面で期待したいと思います。
映像化したというだけでも、話題になるだけの作品ですし、見る価値はあると思います。
11月に公開が伸びてタイトルも「DEATH NOTE -The Last name-」になったんですかね?
秋にはアニメ化もする事ですし、何だかんだで楽しみです。
…殺してみろ
「DEATH NOTE」
本日より公開のこの作品。
えー、まぁ、こちらも当り前のようにネタバレを含んだ感想を書くので、知りたくない人はこれ以降を読まないよう注意してください。
上手くまとまるか不安ですが。
えーと、まず先に言っておきますが、僕は原作を連載で読んでいたし、むしろ読み切りの時から気に入っていた作品だったので、それなりに思い入れがあります。だからこそ、この実写映画化されたことは非常に驚いたし、嬉しかったんですが、やはり原作があれだけ作り上げた世界というものがあるので、不安な部分もありました。
それで、厳しくいこうと思うんですが(というか厳しくならざるを得ないっていうのもありますが)感想を書こうと思います。読んでいる方は多分観たと思うので、解ってもらえるとは思います。観てない方には、これを判断材料にしてもらえると良いかなと。しかし、僕は、こういうレビューって基本的には『オススメする映画』としてやっているので、「観ない方がいい」とか「全然ダメだった」とかマイナス部分ばかりを言ったりはしません。それはレビューでも何でもない、ただの悪口ですからね。良い所もあるからこその感想です。
冒頭、いきなりキラの裁きが行われていくシーンから一気に世界へ引き込む演出は素直に凄いと思いました。当然、今までは漫画でしかそのビジュアルが無かったわけで、そこには動きというものが無いから、心臓麻痺で死んでいく姿を最初に持ってくるというのはかなり引き込まれますね。
そして、その理由付けとしてライトが出てくる。デスノートを拾った天才が、世の中を変える為に犯罪者を裁いていく。漫画の絵、つまり小畑健の絵ですが、イメージはそこからきているので、やはり藤原達也は太く見えてしまいますね。その違和感がどうしてもぬぐえないので、気になってしまいます。それ以外は結構、皆嵌っているとは思うんですが。でも流石に演技の方は抜群に上手いです。これは演出の問題ですが、キャラクターの性格が曲がってしまっている事(後で書きますが)を除けば、凄く良いです。演技といえば、L/竜崎の松山ケンイチは凄いですね。静止画も動けば印象が変わるもので、動きがかなりLっぽいです。喋り方も含めて、かなり忠実に再現していたと思います。
リュークがCGという事で、心配していたんですが、これも慣れれば違和感がありません。というのも、やっぱり最初はちょっとCGっぽさが頭の中に残っていて、テカテカしてたりするんですよね。外のシーンは割りと奇麗なんですけど。あと、予想していたよりリュークの動きが激しくて、それで少し違和感はあります。声の方は良かったんじゃないでしょうか、中村獅童。ハマってたと思います。
オリジナルキャラクターである秋野詩織が居る時点で、シナリオにも変更点が出てくるのは解っていたので別に言う事はありませんが、これがあまり良いように作用しませんでしたね。
まぁ、これは全体的に言える事なんですけれども、キャラクターの性格・言動が違うと思うんですよ。ライトもLもそうなんですが、原作での内面の心理を出していないせいで行動に説得力が欠けているし、おまけに原作とは違う検証でそれをやってのけてしまうので頭が良いようには見えないんです。ライトの行動も、かなりガードが緩い印象があるし、Lも証拠で動かず、自分の直感で動いていたりして、漫画読んでいる立場としては「え?」ってなるんです。せっかくここまで世界観を作ってるのに、キャラクターの性格が幼い感じになってしまっていて、見るに耐えない所もあります。
隠しカメラ設置にしても、「ここまでやるのか!」という場面(リュークが全てのカメラを探して教えるとか)も無かったりして、漫画を読んでいて驚いた部分が再現されていないのは非常に残念です。単純に実写化するんだったらそれで良いと思うんですが、やはり心理戦あっての本作品だと思うから余計に。
詰まる所言いたいのは、変な手入れをしてしまってねじまがった、という事。前後に分けて、ラストもオリジナルにしてってそこまでやるんだったら、徹底的にやってもらいたかったです。原作読んでるから解るけれど、これを初めて観て、デスノートを知った人からしたら多分、何をやってるのか解らないっていうシーンが続いて辛い気がします。説明が後からついてくるので。
南空ナオミも、行動が全然違うのは良いとしても、あれでは全然頭使っているようには思えません。冷静でもないし。
それ以外の、展開とか映像に関しては良かったので、惜しいです。この映画においてライトとLは絶対の要なので、キャラ(その内面)はきっちりして欲しかったです。やっぱり、危ない橋を渡りすぎな所ありましたよ、ライトは。やらないような事をやっていたし。
良かった所半分、気になった所半分といった感じでした。でも、引きは上手いと思います。次が観たくなる構成だし、上手く盛り上がりましたね。後編は恐らくほぼオリジナルシナリオでしょううから、そっちの面で期待したいと思います。
映像化したというだけでも、話題になるだけの作品ですし、見る価値はあると思います。
11月に公開が伸びてタイトルも「DEATH NOTE -The Last name-」になったんですかね?
秋にはアニメ化もする事ですし、何だかんだで楽しみです。
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